最近SNSでよく見る脳の発達の段階の専門家が執筆された1冊です。
この本を読んだ私の本音は、科学的な根拠が示されているかなりの良書で独り占めしたい情報が詰まったむしろおすすめしたくない本の1冊です。
でも、売れないと次の本を出すことにならないかもしれないし、そういう面では新たな情報をどんどん出してほしいので売れてほしいけど複雑な1冊です。
1000円(税別)なんて破格!3,000円でも購入します。
それくらいの本です。この記事では私がなぜこんなにもこの本を押すのかを記載しています。
子育てを変えれば脳が変わるはどんな本?
ずばり「情緒論の子育てから脱却できる1冊」です。
突然ですが下記の二つの状況の場合どちらが愛情深い子育てと言えるでしょうか?
- 両親が共働きのため忙しい時はベビーシッターさんに面倒を見てもらい毎日20時に就寝する
- 父親の帰りが遅いため毎日22時まで起きて帰りを待ち、帰宅した父と少し遊んでから就寝する
一見2番のほうが愛情深い子供が育つように思いますが、本書では0歳~5歳のうちはまずなによりも睡眠を優先すべきとしており、実際著者の先生も忙しい時はベビーシッターさんに頼んで20時就寝をっ徹底していたそう。
このように注ぐべき愛情とは何かを脳の発達の視点から具体的な行動に落とし込んだ1冊です。
子供を産んでから本当にいろいろな情報を目にする機会が増えました。
例えばSNSは本当に多様な情報がある場所で、一つのものごとでも真反対の意見があり、ではそれを誰が言っているのかというと助産師さんだったり保育士さんだったりといったその道の専門家だったりするわけです。
そうなるとどんな情報が正しいのかの判断は難しく、正直情報過多で疲弊していました。
こと生活リズムについては、「寝るのが多少遅くても子供が元気ならそれでいいじゃない」や「寝る時間が遅くも1才なら12時間程度1日で寝ていればいい」といった情報も見たことがありました。
どれも間違っていないとは思いますが、そもそも元気であるとはどういう状態なのか個人差があるし、12時間寝ていればどのような状態でもいいのかと言えば、それは違うのかなと思いました。
そんな時「脳を育てる」という概念に出会いました。
科学的に根拠のある話なら、子供の100%の力を引き出すことのできる生活ができるのではないかと思いました。
実際に本書では「愛情をたっぷり注ごう」や「たくさんほめよう」といった主観性の強い情緒の話はなく、具体的にどういったことをすることが脳を育てるのかが書かれています。
自分なりの愛情を注ぐのは当然としてどんな行動が子供の能力を引き出すのか、脳科学の視点から具体的に知りたい方にはおすすめの1冊です。
なぜこの本を選んだのか?
脳の専門家の知見をもとにした脳を育てる育児を知りたかったからです。
最近では育児系のInstagramアカウントが多くあり、それらを見ていた時に、脳には成長の順番があることを知りました。
でも、どんなことでもとにかく情報を集めて、何がいいかを選択したい私にとってはInstagramの投稿だけでは判断材料に欠けるなと思いました…
詳しくどんなデータに基づいているのかとか、誰が(どんな経歴の人が)提唱しているのかとか、投稿で発信されていることの信憑性とかが分からず、検索してみたところ成田奈緒子先生の記事を見つけました。
もちろん記事でも脳の成長の順番についてやそのためにやるべきことについては記載されていたのですが、もっと具体的にできることを知りたいと思い著書がないかを検索しこの本と出合いました。
早速本屋に行って本を手に取ると、背表紙に「早いうちからの習い事は必要ない」「脳育ては何歳からでもやり直せる!」の文言を見て購入を決めました。
子育て中なので「うちの子にはもう遅いのか…」とネガティブに思ってしまう本はできるだけ避けている節もあって、これは絶対プラスになる!読むしかない!と単純な私は思いました。
この本を読んで実践していること
私は1歳の子供を絶賛育てているのですが、とにかく“早寝(20時までに)早起き(6時頃起床)”と“フルセンテンスで話しかける”ことを実践しています。
基本的に、成田先生の記事やYoutube動画を拝見すると、0歳~5歳では早寝、早起きを最も重視されていて、本書ではその理由や、そうするための方法が記載されていて納得感のあるものでした。
一方で、からだの脳、おりこうさんの脳、こころの脳と3段階ある脳の発達の中で、おりこうさんの脳について早いうちからできることはあまり提示されていなかったように思います。
「早いうちからの習い事は必要ない」というのが基本的な考えで、でもそれでも何かできることをしたいんだよなあとYoutube動画を拝見した際に感じていました。
よく、絵本を読むといいとか、歌を歌うといいとか聞いて行っていたのですが、成田先生が小さいうちから有効と思うことはないのかと疑問に思っていました。
そこで本書の“フルセンテンスで話しかける”に出会いました。
うちの子はまだ発語がなく欲しいものがあると指をさして「あっ」と言います。
そこで私は「これ?」と言ってとって渡していました。
でもよく考えたらこれでは語彙力も何もあったもんではないし親だからわかるというところに終始してしまい、伝える力も何も育たないなと本を読んで痛感しました…
以後は主語述語を意識したり、具体性のない言葉(ちゃんとして等)は意識して避けるようになりました。
確かに習い事よりも先に、家でまずできることがあったなと反省をしています…
もちろん本書には他にもおりこうさんの脳を育てるための方法があったので取り入れられるところから(より年齢に適したところから)取り組んでいますが、もっと大きなお子さんをお持ちの方も取り入れられるものが見つかると思います。
こんな人におススメ!
「脳科学的に見て今一番有効と思えることをしたい」と思っている人にピッタリです。
もう少し独断と偏見で具体例を出すと下記に一つでも当てはまる人は読んで損はしないと思います。
- 成田先生の動画や記事を見たけど早寝早起き以外でほかにできることを知りたい人
- 愛情深い子育てとは具体的に何なのか知りたい人
- 科学的に証明されていることを好む人
- 1~5歳くらいのこどもを育てていて脳を育てる接し方を模索している人
- 毎日特別何かができるわけではないけれど、普段の接し方の中で何か行えることを探している人
あくまで独断と偏見ですが、細かすぎますね…
本書にもあるように脳育ては何歳からでも挽回できるため、それこそ0歳から12歳くらいまでの子供を持つ人皆さんに読んでいただきたいです!
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