おかゆから始めない離乳食ならこの本読んで!BLWに興味がある方にも!

書籍review

おかゆから始めない離乳食を学ぶならこの一冊

おかゆから始めない離乳食を学ぶなら「体、知能がグングン育つ離乳食」という本が断然おすすめです。

近年SNSで子育て情報の発信がかなりあり、おかゆから始める離乳食なんてもう古いという印象を持っている人も少なくないのではないでしょうか?

実際私も離乳食について考える中で“補完食”や“BLW”といったワードを目にしおかゆから離乳食を始めることが本当に正しいのか悩んで、そういったワードのタイトルの本を読んでみたこともあります。

それらの本を読んでみて、補完食やBLWの考え方ややり方はわかっても結局離乳食、補完食、BLWどれがいいのかわからずにいました。

しかしこの本は、タイトルには離乳食と書いてありますが、おかゆから始めましょうという内容ではなく、赤ちゃんがとるべき栄養についてなぜそれが必要で不足するとどうなるのかを端的にわかりやすく書いてありました。

また、考え方や載っているレシピは“補完食”や“BLW”に近い内容になっていると感じました。

何より、詳しくは後述していますが、我が子は食物アレルギーの疑いが離乳食開始前からあったため、その部分に関しても、しっかりと研究に基づいて紹介されているのもポイントが高かった点です。

そのため、離乳食、補完食、BLW等の概念にこだわるのはやめて、この本を基軸に、子供の食事のスタートをすることにしました。

「おかゆから始めない離乳食って最近よく聞くけど何がいいの?」「気になってはいるけど悪影響じゃないの?」など疑問に感じている方は是非この1冊を手に取ってみてほしいです!

著者ってどんな人?

著者は産婦人科医、小児科医、精神科医、歯科医からなる5人で、専門とする各章をそれぞれが執筆している形の本です。

産婦人科医の宗田哲男先生は世界で初めて妊婦、胎児、新生児にケトン体が高値で現れることを発表。その後糖質制限による妊娠糖尿病の次回妊娠での治癒率約9割という実績を発表した先生で本書でもデータをもとに必要な栄養素について第一章で紹介されています。

第2章の著者である岡田清春先生は小児科医で「おかゆからはじめない離乳食教室」を通じて栄養指導を実践しており、まさしくおかゆから始めない離乳食の専門家の先生です。

第3章は今西康次先生。こちらも小児科の先生で、スポーツドクターです。
一般小児科診療に加え、子どもから大人まで、糖質制限などの食事療法を基本としたダイエットや生活習慣病対策、メンタルケア、アトピー性皮膚炎改善を指導し、薬だけに頼らない診療を日々行っている先生で幼児期によくあるトラブルについても今西先生の章で解答がされています。

第4章では精神科医の藤川徳美先生が栄養失調と発達障害の関係について書かれています。
藤川先生はうつ病の薬理、画像研究を行い、MRIを用いた研究で老年発症のうつ病には微小脳梗塞が多いことを世界に先駆けて発見した方で、精神疾患を栄養法をベースに治療を行っている先生です。

第5章では歯科医師の高橋純一が執筆されています、
家族二世代、三世代に続く栄養不良が歯、顎、鼻腔の発達や健康に影響を与えていることを痛感し、オーソモレキュラー(栄養療法)を導入している先生です。

本の内容を見てもわかることですが、こうしてみると改めて本当に各分野×栄養のエキスパートによって執筆された本であることが痛感できます…!

「体、知能がグングン育つ離乳食」ってどんな本

栄養の大切さを問題行動や発達障害、あごや鼻の形成といった多方面から解説している本です。

加えて乳児の食事の開始時にぶち当たるアレルギーの問題や食が細いといった悩みまで幅広く対応している本です。

この本を読んで特に衝撃だったのは問題行動や発達障害と栄養不足に関連があり、その割合が増えているということです。

「発達障害は生まれ持った脳の特性では…?」とかなり疑問に思いましたが、平成24年に文科省が実施した調査では通常級の児童で発達障害の可能性のある生徒の数が年々増加傾向にあり、その推移は2006年と2012年の比較で自閉症は約5倍、学習障害は約12倍にも上るんだとか…。

そうなるとやはり、いきなり6年程度でこんなにも増加するのは環境要因もあるのかなと考えてしまいますよね…。

実際この章の著者である藤川先生の病院に訪れる小学生以下の患者さんを診察する際にお母さんも血液検査をしてみると親子そろって鉄・タンパク質不足であることが分かったのだとか。

(本書では素人の私が見てもわかりやすく、データの取り方やその読み解き方が記載してありかなり納得感を得られる内容でした。)

そうなると確かに問題行動や発達障害と栄養不足に関連があるというのも何となくわかるなあと感じました。

また、藤川先生の栄養療法の事例も詳細に記載があり、その改善までのプロセスを見るとやはり栄養との関係があるのだと納得ができました。

もともと離乳食の進め方を悩んで読んだ本だったので、食事、ひいては栄養ってそんなことにも影響しているんだと目からうろこの知識満載の1冊でした。

離乳食でとるべき栄養の話とその根拠、さらにそれを取らなかった時のリスクまでデータをもとに書かれた本当にためになる1冊です。

私が「体、知能がグングン育つ離乳食」を読んだ理由

私がこの本を手に取った理由は、子供が生後4か月の頃

「何らかの食物アレルギーを持っているでしょう」

と診断されたことで、何か少しでも予防する方法はないのか…とアレルギーと離乳食というキーワードの入っている本を数冊購入したことでした。

当時まだ生後4か月になったばかりで、血液検査をしたとしても、数値の高いもので必ずアレルギーが出るとも限らないし、反対に低いものが必ず安全とも言えないので、実際に食物アレルギーが出てからその程度を見て治療を進めたいという医師の判断のもと治療は保留となりました。

アレルギーと言ってもよく聞くアナフィラキシーショックを起こしたとか腫れたとか重症のものではなく、顔や体に赤い斑点のようなものが出たという程度だったということも、もしかすると治療を保留した要因だったのかもしれませんが…

ただ、離乳食の進め方は一般的に本に書いてある方法と少し違って、新しい食材を一口食べたら2日休んで遅延性のアレルギー反応がないかを確かめるてから量をだんだん増やしていくという方法で進めるように指導されました。

そうなると、食物アレルギーが起こるのを待っているような状態になり不安に襲われました。

そこでアレルギーの予防で何かできることはないか、より安全に離乳食を進めるにはどうしたらいいのかと思い、本屋さんに行って手に取ったなかの1冊が「体、知能がグングン育つ離乳食」でした。

どんな人にオススメの本?

この本は下記のにおススメできる本です。

  • 離乳食のについて医師や研究に基づく情報を知りたい方
  • 子供の夜泣きや問題行動に悩む幼児をお育ての方

タイトルに“離乳食”の文字があるので0歳児の保護者向けかと思いきや,幼児期によくあるトラブルと栄養との関係や、子供の発達障害と栄養の関係、子供の歯と食事の関係性といった本当に広く1歳~5歳くらいの子供を育てる方も知っておいて損はない情報の宝庫になっています。

もちろん離乳食に関する“食が細い”や“アレルギー”といった様々な悩みも解答が得られる本で0歳児を育てているパパ&ママ(何ならおじいちゃん、おばあちゃんも)読んでほしい1冊です。

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